公務員は全体の奉仕者であるということと家族

母の死よりも仕事を優先した警察官の父について娘の私が思う事

ここで二つ、「公務員とは全体の奉仕者である」ということを考えさせられる事案を紹介しましょう。

 

私にとって、「ああ、父は『父』である前に『職業人』であり『警察官』であり『全体の奉仕者』なんだ」と考えさせられたときというのは、「子供の頃に旅行にいけない」「休みがかちあわない」というときではありません。

 

人生の大きな転機となる、「母親の死」と「私の結婚」です。

 

このページの目次

 

母の死 その夜

全体の奉仕者

全体の奉仕者

2013年8月で、母が亡くなって10年になります。

 

芝居がかった言い方ではありますが、10年前のあの日、私の人生は大きく変わりました。

 

母の死は病死などではなく、突然のことでした。

 

夏の深夜の話です。

 

普段は電話がかかってきても起きない私が、父の電話で飛び起きたことを、今でも覚えています。

 

父は、「病院から電話があった、だがわしは動けない」と電話口でまくしたてました。

 

父はその夜泊まり勤務だったのですよ。

 

恨むか恨まないか

母の死の話を知る学生時代の友人の一人が、私に聞いてきたことがあります。

 

「連絡があったのに、現場に駆けつけなかったお父さんを恨んでる?」と。

 

複雑すぎるくらい複雑な感情はありますが、「現場に駆けつけなかった父」を恨んだことは、奇麗事ではなく、一度もありません

 

もしも父が勝手に持ち場を離れていたなら、その日その交番に駆け込んできたひとを助けることはできなかったでしょう。

 

あくまで「警察官としての生き方」を選んだ父を、責める気にはなりませんでした。

 

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